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2009年6月29日 (月)

2009.06.27 柳家喬太郎横浜港開港150周年記念独演会

にぎわい座の確か2回目のスタンプ帳クリアによるご褒美で、この会の招待券に換えたのが5月のGW。
ようやくその時が来た。
このスペシャル企画は三日間4会公演。その3回目に当たる土曜の夜の会に行った。
「当日席あります」の張り紙があったが、満席状態で当日席とは会場横と後ろのパイプ椅子席なのだろう。

■柳家喬四郎  落語  つる
開口一番は前座さんではなく、弟弟子の二ツ目喬四郎君。
マクラは師匠の家でのイベントで喬太郎兄が遅刻した話。
こういう身内ネタが出来るというのは兄弟仲が良いんでしょう。
前座成り立ての頃聴いた喬四郎君の噺と比べると、声もよくとおり、滑舌も見違えるように良くなっていて、二ツ目なんだなという感想。
と思ったら下がる時に座布団返してめくりめくってた。(笑)
続いて出てきた前座さんは茫然自失かと思いきや、けだるそうに(笑)更に座布団を返して(結局1回転)下がった。
今日の前座は何故か芸術協会の松之丞君だ。

■柳家喬太郎  落語  幇間腹 
続いて喬太郎師の登場。
遅刻した時間を訂正してネタに入る。
新作・古典をオールマイティーにこなす師匠だが、ウィークポイントを見つけてしまった。
幇間はいまいちだった。
若旦那と幇間の落差があまりない。友達同士に近い関係に見えた。
でも小ネタ満載で師匠らしい良いアレンジで全体的には良かった。

■古今亭菊之丞  落語  青菜
この師匠も豪華客船飛鳥の仕事をここ何年かしているようですよ。
今年は5/25~6月初めの航海の途中、ハワイ-メキシコ間の予定だったそうです。
中止ですな(笑)ハワイまでは一応行ったそうですよ。
根多は「青菜」30分のロングバージョン。たっぷりと聞かせてもらいました。
本当は古今亭の宮戸川を期待してたんですが、この青菜も良かった。
この根多でいままで勘違いしていたところが有ったのに気がついた。
植木屋の男の家で夕餉の膳にのぼる魚は鰯の焼いた物だと思っていたが、アジの塩焼きだった。
別にどうでもいい事ですけどね。わりと良いもの喰ってるなぁと。

お仲入り

■柳家喬太郎  落語  横浜港開港150周年記念落語(仮)
出囃子が始まった。
「まかしょ」ではなくて、「ブルーライトヨコハマ」だったのを聞き逃さなかった。
(この事を書いているブロガーは居ないんだ)
着物を替えて再び登場。
横浜のみなとみらい線が出来てからよく演るマクラ「港に未来は無いんだ」(仮称)を本場桜木町にぎわい座で、開港150周年記念落語会で演りました。
しかも京急、相鉄線根多もプラス。
地元民が多いので、もう会場バカウケ。
後席は根多出ししている「横浜港開港150周年記念」創作落語である。
どのような作品に出会うのか興味津々で聞き入る。

頃は横浜港開港の2年後1861年の横浜。
横浜の大店だった中居屋の元奉公人うの吉(とりあえずこの字を当ててみる)が登場する。主人中居屋重兵衛が「桜田門の変」で水戸側についたという事で、店はつぶれ主人は行方をくらました。
そこで就活で訪れた一軒の商屋での場面から噺の幕が開く。
帰り道に恋仲の「おまつ」に出会う。
彼女は父親が病に倒れたので芸者になるという。

ここで場面は2009年6月26日の横浜に切り替わる。
何故日が特定できるかというと、この日に起きた事件が取り上げられていたから。
外人墓地辺りで・・・

関内駅南口で待ち合わせをしていたサラリーマン風の男二人。
先輩(46歳)と後輩(34歳)。
後輩の彼女が煮え切らない態度を示してばかりなので先輩に相談に来た。
先輩とは「夜の慣用句」に出てきた課長風だな、人格設定は。
馬車道から横浜球場、横浜公園と歩き中華街へ向かおうとする二人。横浜公園は昔港崎遊郭(みよざきゆうかく)だったと先輩が話すと、三味線の音が・・・おまつ(芸者名は千代菊だったかな)の弾く三味線。ここは遊廓のお座敷・・・
こういう感じで、150年前の開港当時の横浜と現代がシンクロしながら展開していく。
そして1866年(慶応2年)11月26日の大火「豚屋火事」も終盤の大事な場面として出てきた。
全部は書けませんが、大枠はこんな感じ。
いや~すごかった。150年の時間と空間を飛び越えた一大巨編だった。
この作品には喬太郎師の作品に観れる二面が現れていた。
一つは過去世界のストーリー。恋仲の娘が芸者、娼婦と没落していく人間関係ドロドロの悲恋もの。昔のイタリア映画のような救われない内容。「捨て犬」や「水鏡」がそういう作品。
もう一つは現在のストーリで見せる滑稽噺。この二つを共存させる事で長編にメリハリを付けていた。
長編と書きました。
公演時間ですが、後高座開始は19:50だった。そして終演は21:10だった。80分の長講。
昨日の根多下ろしの時は86分だったそう。
印象に残ったのは、先輩の若き日のデートの回想。
「純情日記・横浜編」の青年その後の姿のよう。
横浜公園から日本大通りを通って、県庁を横切りシルク会館から山下公園に入る。
大通りへ一旦戻って、マリンタワーから港の見える丘公園へ登り、大仏次郎記念館を通って、外人墓地から、元町を通って中華街・・・
地元民からすれば、道順は多少違ってもゴールデンルート。
うんうんと納得してしまう。
きっと喬太郎師匠の青春時代の軌跡でもあるんじゃないかなと。

柳家喬太郎46歳の創作落語でした。
先輩には喬太郎師自身がかなりの割合で入っていたんじゃないかなと思います。
気になるタイトルですが、公開ネタ帳にも上記の(仮)としたものだけ。

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